Lely MQC-C：乳房の健康のための有望な農場ツール

Lely は MQC-C を開発し、乳伝導率の傾向についてより頻繁に洞察することができるようになっています。MQC-C は、自動化されたカリフォルニア乳房炎検査 (CMT)です。CMT は、テストの特性と精度の点でラボの SCC に対しても遜色ありません。その真価は、月次ではなく日次レポートであることです。MQC-C は、ラボのコストの数分の一で機能します。これは、牛群の個々の牛の（亜）臨床型乳房炎を（早期に）検出するための有望なツールです。

MQC-C はスクリーニングテストです

MQC-C の原理は、自動化された CMT に基づいており、搾乳後一定量の十分に混合された複合ミルクを採取します。ミルクは一定量の試薬と混合され、その後、混合物の粘度を測定します。測定された粘度は、検量線に基づいて、細胞数/ml で表される値に変換されます。

Deng らは 2020年に、自動化されたCMT とラボ用SCC テストが関連していることを発見しました。同じ日の同じ牛から採取されたミルクのラボ用 SCC 測定値と自動化された CMT 測定値を比較することにより、自動化された CMT 測定値の実用性についての洞察を提供することができました。自動化された CMT テストを24時間の時間枠で平均化すると、より良い相互関係が得られました。これは、Lely が使用する方法に対応しています。

フィールドでの MQC-C  

農家が自分の農場で MQC-C を使用したい場合、付加価値は高い測定頻度にあるため、グループ内のすべてのロボットに MQC-C を装備することが重要です。今までLelyの販売したアストロノート A5 ロボットの65％は、MQC-C を搭載していました。

牛の乳伝導率傾向を把握するには、測定を常に同じ方法で行う必要があります。したがって、MQC-C の効果を高めるには、正確に取り扱うことが重要です。.次のような手順を踏むことが重要です：

1)    マニュアルに従って厳密に MQC-C を補充して下さい。混合物の品質が非常に重要です。
2)    CMT 試薬を適時補充します。現場での経験から、これはオンライン CMT とラボ用 SCC の間の相関関係にも影響を与える可能性があることが示されています。

詳細情報

図1は、自動化された CMT がラボ用の SCC と同じ傾向を示す一方で、DHI 検査の合間に発生する短期間の高いSCC値 エピソードまたは再発に関する追加情報を提供する方法を示しています。したがって、自動化された CMT 検査は、いくつかの理由から、個別の牛の乳房の健康状態をモニターするという点でより価値があるように思われます：
測定値は、乳房炎の原因となる病原菌を明確に特定するための細菌培養など、さらなる診断が必要な潜在性乳房炎の症例を特定するためにも使用できます。自動化された CMTのパターンを病原体の種類と関連付けるための研究をさらに進めることは、治療戦略をさらに最適化するためのテーラーメードの治療プランの開発に有用であり、高度に関連性があります。
乳房炎への早期介入と、確立された乾乳治療に関する決定について考えてみて下さい。したがって、感染が広がる可能性が低くなり、治療の効果が高まります。測定頻度が高いため、この検査は治療効果をモニターする良い機会にもなります。図1（B）は、たとえば、感染した乳房が治癒した後に再感染したことを示しています。細菌学的な培養を検討してみてはいかがでしょうか。牛が（A）のようなパターンを示した場合、牛を淘汰するか、乾乳時に抗生物質を使用するかを決めることができます。  MQC-C は、信頼性が高く実用的なスクリーニングツールです。病気の疑いを示し、大規模に適用可能で、意思決定のサポートに役立つツールです。

要点

MQC-Cは、体細胞数の多い牛を検出するための有用な農場現場ツールです。それは、毎日、牛群の個々の牛の乳房の健康状態について把握することができます。MQC-Cの測定結果は、早期発見、乾牛治療、個別の感染症への治療の適応（実際の回復のための長期的な治療）などの点で、農家の乳房炎管理に役立ちます。より詳細の背景情報については、Dengらの2020年の記事を参照してください。